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靴のうた | 2018.10.21

靴のうた -第6回- 靴をぬぐとき


靴にまつわる短歌と小さなエッセイをご紹介する、「靴のうた」。
靴をぬいで、素足になって、どうぞお楽しみください。
 
 

靴ぬぎし素足にはかに跳べさうなわれはもともと奔馬なりしか

大塚陽子『遠花火』

 

 勉強や仕事に追われ、一日はにぎやかに過ぎ、家へ帰ってようやく靴を脱ぎます。素足になったときの解放感! 足の裏も、畳やフローリングの床との再会を喜んでいます。もし馬だったら、跳び回りたい! 少しくすぐったいような、この感触。でも、足の裏がこんなにきれいに保たれているのは、靴が一日中守ってくれたおかげなんです。その靴は今、薄暗い玄関で、ひっそりと自らの熱を冷ましています。
 
選歌・エッセイ 千葉 聡

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○「靴のうた」プロローグ
○「靴のうた」第1回
○「靴のうた」第2回
○「靴のうた」第3回
○「靴のうた」第4回
○「靴のうた」第5回