靴にまつわる短歌と小さなエッセイをご紹介する、「靴のうた」。
一日を振り返って。どうぞご覧ください。
向き合わねばならぬ痛みと知りながら逃げるかたちの玄関の靴
西村曜『コンビニに生まれかわってしまっても』
今日は、何がありましたか? 「仕事も、恋も、友情も、勉強も、すべて完璧ですばらしかった」なんていう人は、ほとんどいませんよね。明日は、どんな日になるでしょうか? 気がかりなことがいくつもありますよね。
もしあなたが、日常から逃げ出したいと思ったら、靴はいちばんの味方になってくれます。あなたは玄関で、靴を「逃げるかたち」に脱いできたのですから。でも、あなたが「逃げ出さない。現実に立ち向かうんだ」と決めたとしたら、そのときにも靴はいちばんの味方です。靴は世界との架け橋なのですから。「逃げるかたち」も、見方を変えれば「立ち向かうかたち」に思えませんか。
選歌・エッセイ 千葉 聡
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