靴にまつわる短歌と小さなエッセイをご紹介する、「靴のうた」。
今日がおわって、明日がやってきます。どうぞ、ご覧ください。
パンプスをフラットシューズに履き替えて夕暮れ時は駆け抜ける時
天道なお『NR』
大型連休が終わりました。平日の朝は、なんであんなに辛いんでしょうね。科学技術がこれだけ発達してきたのだから、全世界の叡智を結集して、平日の朝を幸せな時間に変えられないものでしょうか。
ともあれ、平日は容赦なくやってきます。朝は辛いけれど、仕事にとりかかると、だんだん集中力が上がります。気がかりだったことが片づくと、こころの中でガッツポーズをとります。そして、働く人にとって、いちばん華やぐのが夕暮れ時です。
天道なおは、ワーキングマザーの歌を詠みました。仕事を終えて、保育園に向かう時、若い母は、仕事の顔を生活の顔にするのです。子どものもとへ走ってゆくことを、フラットシューズも応援してくれます。
夕暮れ時、この人は、自分らしいきれいな表情をしていることでしょう。
読者のみなさんにも、(そして私にも)、そんな夕暮れがたくさん訪れますように。
選歌・エッセイ 千葉 聡
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